かれこれ15年くらいセミナー講師としても活動していて。
ちゃんと数えていないですが、数百回の講座を経験してきているんですね。
で、セミナーで1番大切なのは「場の雰囲気づくり」だと思っていたのです。
以前は。
いかに場を「つくる」ことができるか。
僕でいうと「和やかな場」がやりやすいので、そんな場を「つくろう」としていました。
なので、セミナー冒頭で「場を和ませる」ための、つかみネタを。
でも、だいたいスベるのです。
スベって、微妙な空気にしてしまう。
そこから盛り返すのは、結構な負荷がかかる笑
なので、しばらく前から、やめたんです。
「つかみネタ」を。
スベって微妙な空気にするくらいなら、やめようと。
挨拶もそこそこに、いきなり本題に入る。
最近はそんなスタイルで。
で、先日の谷田先生との沖縄コラボセミナー。
谷田先生ね、「つかみネタ」で和やかな雰囲気をつくるのが上手いんです。
冒頭で「V8」という野菜ジュースのネタを。
![](https://kokoro-to-karada.jp/wp-content/uploads/classicalcoffee_70019_2-380x380.jpg)
(谷田先生のV8への愛はこちらの記事で伝わります。)
それ自体はセミナーの内容と全く関係ないんです。
でも受講者さんたちにはめちゃウケて、一気に和やかな場に。
これこれ。
これなんだよな。
つくりたい場は。
でも僕がやると、スベるんです。
なにが違うんだろう?
やっぱり大阪人の笑いのセンス・話術には勝てないのか。
・・・と考えていたら、谷田先生が答えを教えてくれました。
なにを話そうって、アタマで考えるから、自分が硬くなり、場も硬くなる。
アタマで考えるんじゃなくて、心が動いたことを話す。
心が動いたことを話すとき、自然に熱量が上がる。
その熱量が、聴く人の心も動かす。
・・・そうか、そういうことか。
僕がセミナーのつかみネタでスベっていたのは、そういう理由だったのか。
「そもそもネタがつまらなかったのでは?」
いやいや、まぁ、うん。
それもあるかもしれない笑
でも谷田先生が話してウケたV8ネタ、僕が話してもウケなかったと思うんです。
話術が違うから?
うん、それもあるかもしれない笑
でも決定的に違うのは。
「心が動いたか、動いていないか。」
僕はもうV8が売っていないことなんて気にならないし、むしろV8の存在を思い出すこともなかった。
でも谷田先生は今回沖縄にくるにあたってV8を飲める・買えるのを心底楽しみにしていたし、売っていないと知ったときのショックもその分大きかった。
V8にまったく心が動かない僕と、心を大きく揺さぶられた谷田先生。
V8を語ったときに熱量が伝わるのは、どちらなのか。
「なにを話すか。」も大事ですが、それ以上に「どんな熱量で話すか。」が大事。
アタマで計算してつくった話では、熱量が自然に湧き出てこない。
「意識的につくった熱量」は、聴いている方も暑苦しく感じるし、話している方も疲弊します。
でも「自然に湧き出てくる熱量」は、聴いている方の心も動かし、話している方も疲弊どころかどんどん気が巡る。
そして谷田先生は、意識的に「場を和ませよう」とはされていなかった。
ただただ、前日に心が揺さぶられた「V8事件」について語っただけ。
結果的にそれがめちゃウケて、場が和んだ。
「(狙って)和ませた」のではなく「(自然に)和んだ」
僕がスベったときは「和ませよう」としていた。
そうか、そういうことか。
セミナーでも本題に入ったあとの内容とか、あとは施術でも、「内から湧き出てくる感覚」に委ねて仕事ができるようになってきているのです。
が、セミナーの「つかみ」だけはどうしても苦手だったのですが。
理由がわかってスッキリしました。
谷田先生も僕も、セミナーを通してお伝えしたいことの本質は、知識や技術だけではなく、伝えるときの内から湧き出る熱量なんですよね。
だから基本的に打ち合わせなしのアドリブなんです。
「こういう内容・進行でやりましょう」と細かく具体的に打ち合わせをしたとして。
本番のときにその内容で心が動くとは限らないわけで。
セミナーの前日や当日に起こる出来事で心が大きく動くかもしれないし、それは打ち合わせ段階では予測不能なわけで。
そして受講者さんも含めてつくられるその日その時の場の空気感、当然打ち合わせ段階では感じきることができない。
内から湧き出る熱量を共有するのが目的で、そのための手段が陰陽五行やその日のテーマで。
同じ場を共有することで受講者さんも自然に僕たちに共鳴し、自然に内から湧き出てくるものがあるのではないかと。
それを体感していただきたい。
その「内から湧き出てくるなにか」が、その人本来の魅力や才能を発揮させるもので。
それ以上に大切な知識や技術があるのか?と。
だから僕たちは、知識や技術を伝えることよりも、自分たちの内なる感覚の方をまず優先していて、だから基本アドリブで講座をしています。
と、思います。
僕はそうですが、谷田先生はそうじゃないかもしれません笑
なので。
教科書的な学びを期待されている方には、期待外れになるかもしれません。
この記事の冒頭で。
「以前は、セミナーで1番大切なのは場の雰囲気づくりだと思っていた。」
と、書きました。
「雰囲気を(意図的に)つくろう」としていたから、うまくいかなかった。
だからもう、つくろうとしません。
自然につくられる、そう「なる」ように。
心が動いたことを大切に、やっていきます。
↓のコラボ講座、僕の「つかみネタ」を楽しみにしててください笑
<オンライン>12/1(金)・2(土)谷田・照喜名コラボ陰陽五行講座
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