こころとからだ

「正しい整体師」と「優しい整体師」

沖縄の店舗を開業した当初は、

「整体に頼るだけじゃなくて、ちゃんとセルフケアをしてほしい。」

「自分で自分を良くしていこうと思わない人は、うちの店にこなくていい。」

そんなスタンスで仕事をしていました。

ですが、今は変わりました。

もちろん必要なセルフケアを教えてほしいと言われたら、お伝えします。

僕から提案することもあります。

できるならやったらいいと思います。

でも、「絶対」ではなくなりました。

自分の店をやっていく上で、もちろん自分の軸というか信念を持つことは大事です。

が、開業当初の僕の状態は、<自分軸>ではなく<自己中心的>なだけだったなぁと思います。

自分の理想を押し付けていただけだったなぁと。

「セルフケアもちゃんとやるべきだ。自分のカラダは自分で良くするんだ。」

それは、「正しい」とは思います。

でも、「優しい」とは思いません。

僕がサポートしたいのは、向上心に満ち溢れたお客さんだけとは限らないことに気がついたのです。

以前、あるお客さんにこんなことを言われたことがあります。

「セルフケアもやるべきだということは、アタマではわかっています。でも、できないんです。やっても続かないんです。でも、わたしにとって、ここ(うちの店)は安心できる場所なんです。必要な場所なんです。セルフケアが出来なくても、これからも来てもいいですか?」

心身が疲れ果てていて、前向きにセルフケアを実践できる状態ではない方もいます。

そんな方にも丁寧に寄り添って、時間はかかっても、少しずつでも自分を取り戻していくためのサポートをさせていただきたい。

そして、愚痴。

これまた開業当初は、愚痴ばっかりの人はイヤだなぁと思っていました。

そんなネガティブなことばっかり言ってるから、体調がよくならないんだよ・・・とか。

だから、愚痴っぽい人なんか、来なきゃいいのに。

来ないでほしい。

って、思っていました。

でも今は、変わりました。

愚痴ってもらえると、信頼されている気がして、逆に嬉しくなります笑

「こんなこと、誰にも話したことがないのですが」

とか、

「こんな相談、ほかにできる人がいなくて」

とか、そういう話を、最近はよくしていただけるようになりました。

僕の人柄云々ではなく、整体師・セラピストって、家族・友人・同僚などと比べて、ちょうどいいポジションにいると思うんですよね。

人間関係的に、適度な距離感がある。

近くはないけど、遠くもない。

それくらいのポジションの方が、話しやすいことってあると思うんです。

せっかくそんなポジションで関わらせてもらえているので、普段はなかなか言えない、黒い部分・闇の部分も、どんどん出してほしいのです。

出してもらえた方が、うれしいです。

「この人になら安心して話せる。」

そういう整体師になりたいなと思っています。

ネガティブな話でも、話しているうちに自然に思考や感情が整理されてくることもある。

そして、思考や感情が整理されてくると、カラダのエネルギーバランスも調ってくる。

なので、結局整体の目的を達成することになるのです。

正しい整体師よりも、優しい整体師になりたい。

誰にでも優しいわけではないですけど笑

僕は誰とでも仲良くなれるわけではなく、むしろ人の好き嫌い・合う合わないは、ハッキリしているタイプです。

それは僕の闇というか、欠点のひとつなのかもしれません。

以前はそれも改善しなきゃいけないと思っていましたが、今はこれでいいかなと思っています。

模範的な正しい人に闇をさらすのは難しい。

僕にも闇があるからこそ、お客さんも闇をさらしてくれるのだと思っています。

自分がほんとうにやりたいことは、なんなのか?

そこと深く向き合うことで、開業当初とは違う価値観が構築されてきました。

開業当初は、正しさを追求していました。

模範的な整体師になろうとしていた。

でも、自分に模範的な生き方は向いていないことに気づいた。

それでいいと腑に落ちたら、スッと肩の力が抜けました。

お客さんに対しても、社会に誇れる模範的な生き方をしてほしいと願っているわけではなく、自分らしい生き方をしてほしいと願っています。

自分らしい生き方ができるように、微力ながらサポートしていきたいと思っています。

なのに、僕自身が自分らしく生きられていなかったら、本末転倒というか矛盾が生じる。

「模範的」よりも「自分らしく」

そうやって生きていきたいですし、そうやってお客さんのこともサポートしていけたらと思っています。