こころとからだ

夫がうつで。

以前からそうなのですが、ご相談をいただく中で、傾向がありまして。

それは

「同じ時期に同じような内容の相談が続く」

ということ。

この2週間くらいで続いているのが、

「夫がうつで。」

という、ご相談です。

うつに限らずどんな症状でも、原因と対策には「個人差」が存在します。

気質(体質・性格)・生活習慣・環境・タイミング・・・

という前提で、一般論としてオススメしたいことを書いてみます。

ピンポイントで効果を発揮するかどうかはわかりませんが、少なくとも取り入れてみて損はないであろう方法をご紹介しますね。

うつ症状と関連性があるとされているもののひとつに、「セロトニン」という神経伝達物質があります。

セロトニンには、簡潔にまとめると「精神状態の波を穏やかにする=安定させる」ような役割があります。

逆に、なんらかの原因でセロトニンが不足すると「精神状態が不安定になる」と。

なので、うつの薬にはセロトニン量を増やすことを効能としたものが多いようです。

薬でコントロールできるのであれば、それでいいのかもしれません。

ただ、薬以外の方法でセロトニンを増やすこともできるようなのです。

方法はいろいろあるのですが、その中のひとつ。

「規則的なリズム運動」

規則的なリズム運動で、セロトニン量が増えると。

時間としては、5分以上継続することでセロトニン量が増えはじめ、30分くらいでピークに達するそうで。

それを毎日3ヵ月くらい継続することで、セロトニン量が安定するそうです。

そして、その規則的なリズム運動の推奨例としてよく挙げられているのが、歩行と咀嚼です。

さらに、規則的なリズム運動の他にセロトニンを増やすとされているのが、日光を浴びること。

セロトニンは朝から昼にかけて増えるようで。

以上をまとめて、

「朝の太陽を浴びながら30分の散歩を、毎日3ヵ月続ける。」

ことで、セロトニン量が増え、安定し、結果的に精神状態も安定すると。

・・・そんなん無理じゃね?

いや理論的にはそうなのかもしれないけどさ。

朝の30分の散歩を、3ヵ月続ける?

うつだった20代の頃の自分だったらできるかを想像してみました。

30分どころか5分さえ無理だし、3ヵ月どころか3日ももたない。

そもそも外に出て散歩しようという気力さえ湧いてこない。

「なにかに前向きに取り組む」という気力が1ミリも湧いてこないんですよ。

前向きに取り組むどころか、歯を磨いたり風呂に入ったりなどの日常生活でさえ、億劫で仕方がないのです。

でも、

「ということで、無理です。」

それで終わってしまうと、なにも変わりません。

規則的なリズム運動や日光を浴びることを、5分~30分。

それを毎日、3ヵ月。

そういうことは、「セロトニン」を検索すると、いくらでも出てくる情報です。

その情報を元に僕なりに試行錯誤してアレンジした、セロトニン活性法。

それをご紹介します。

まず僕はどうやって「セロトニン活性度」をチェックするかというと。

もちろん検査機器などないし使えないので、からだの反応でみるしかありません。

セロトニンが活性化すると精神状態が安定する。

精神(こころ)が安定するなら、同時にからだも安定します。

どちらかだけ、は、基本的にありません。

で、規則的なリズム運動。

「運動」というのが、うつ状態ではハードルが高い。

動くのが億劫なんですよ。ほんとうに。

「運動」じゃないとダメなの?

「刺激」が入るだけじゃダメなの?

ということで、実験。

その結果、「刺激」でもセロトニン活性の反応が出る(からだが安定する)ことがわかりました。

外からリズム刺激を入れるってことですね。

規則的なリズムで外からからだを動かしたり、押したり揉んだり叩いたり。

ちなみにそのリズムですが、「1秒に2回(120bpm)」くらいのリズムが、セロトニン活性を高めるために最適だそうです。

歩行とか咀嚼のリズムも、だいたいそれくらいですよね。

オススメは、「せなかトントン」

1日に5分~30分、120bpmのリズムで背中トントンを、毎日3ヵ月。

やってあげられそうですか?

できるならやってあげてみてください。

でも、きついですよね、たぶん。

側にいる家族の心身が疲弊してしまうようなサポートは、いい結果に繋がりにくいと思うんですね。

でも別に5分以下でも、毎日じゃなくても、やらないよりはいいですよ。

なので気が向いたらやってみてください。

・・・ということで、本題です。

「もっと楽な方法はないか?」

さっきも書きましたが、僕自身もうつだった過去があり。

また、うつの家族をサポートする側になるとしたら。

どういうサポートなら疲弊せずに受けられるか、続けられるか。

いろいろ試行錯誤してみたんです。

その過程で、リズム運動ではなくリズム刺激でも反応することがわかった。

その次のステップとして。

「リズム刺激は、触覚ではなく聴覚でもいいのか?」

実験してみました。

おぉ!

聴覚でもいいっぽい!

「音」による刺激を入れるのです。

120bpmの音刺激です。

youtubeで「120bpm」と検索すると、いろいろ出てきますよ。

シンプルなメトロノームもありました。

しかもこれ、ちょうど時間も30分じゃないですか。

これを30分、3ヵ月毎日聴かせ続ける。

・・・うん、鬱陶しいって言われそうですね。

鬱陶しいって言われたら、もう打つ手が・・・大丈夫です。

「聞こえないくらいの音量」で流せばいいのです。

「聞こえないのに効果はあるのか?」って?

あります。

聞こえない(音を実感できない)小さな音量でも、無意識下ではちゃんと拾っています。

ボリューム0だと反応しないですが、ボリューム1でも流しておくと、無意識レベルで反応します。

・・・僕が試行錯誤してきた経験上の話なので、根拠があるわけではありませんが。

でも、これならできそうだし、仮に効果が感じられなかったとしても損はないと思いませんか?

本人がいる空間で、120bpmのリズムの音(音楽)を聞こえない程度の音量で30分ほど流しておく。

できれば毎日。

できれば3ヵ月。

できれば朝。

やるなら完璧にやろうとしすぎて疲弊しないように気をつけてくださいね。

「ほんとに音の刺激くらいでからだの反応が変わるの?」

って疑問(不信)に思われる方。

僕に会いに来てくだされば、からだの反応を体感していただけますよ。