先ほどのお客さん。
「なにか気になっていることがありますか?」
「力が抜けないんです。」
そうですよね。
うちの店に限らず、
整体を受けに来られる方の99%に共通していることだと思います。
「なんか、常に全身が力んでしまっている感じがして。。。
寝ているときも歯ぎしりしているみたいだし。。。」
なるほど。
その方に、こんな話をさせていただきました。
****************
力んでいる感じがするという自覚があるだけ、
まだマシなんですよ。
麻痺してその自覚がなくなってしまう方が、
やっかいです。
自覚がないものを「なんとかしよう」とは、
思えないですからね。
「力が抜けない」ということは、
「交感神経スイッチON」の状態が続いている、
ということです。
そのスイッチをOFFにしないと、
いくら筋肉を緩めても「その場だけ」になってしまう。
筋肉を「緩める」のではなく、
結果的に「緩む」
そういう状態にしたいんですね。
「緩めよう」という「コントロールしよう」という意識が、
交感神経的だからです。
交感神経スイッチONが力が抜けない「原因」で、
筋肉のこわばりは「結果」です。
その「原因」も人それぞれだし、
複合的だったりもします。
が!
ほとんどの方に共通している、
交感神経スイッチがONになりっぱなしの原因があります。
それは「思考が止まらない」
ロマンティックは止まらなくてもいいですが、
思考は止まらないと力が抜けません。
思考って、便利な「道具」なんです。
思考という便利な道具があるからこそ、
人間は人間として存在できています。
でもいくら便利な道具であろうと、
不要な時に手放すことができないと、
邪魔なんです。
スマホ、便利な道具ですよね。
でも常にスマホを手に持ち続けろと言われたら、
どうですか?
絶対邪魔になるタイミングがありますよね。
便利な道具は、
必要なときだけ使えるから、
便利なんです。
思考も同じで。
でも、
必要以上に使ってしまっている。
そしてもはや、
手放し方もわからなくなっている。
なので僕は、
手あてを通じて、
思考を鎮めるお手伝いがしたい。
そのためには、
まず触れる僕が思考を鎮めたい。
思考がフル回転している人に触れられるより、
思考が鎮まった人に触れられた方が、
なんかよさそうじゃないですか。
なんかよさそうて。
語彙力。笑
なので僕は手あての際に、
思考を鎮めるようにしています。
具体的には。
「コントロールしない。」
コントロールしようとしないで触れていると、
思考が飽きてくるんです。
僕の思考が。
飽きてきて、
なにかアピールしてきてもスルーしていると、
そのうち鎮まってくるんです。
慣れてきたので、
いまは3秒でそのモードに入れます。
思考って「なんかやりたがり」なので。
逆になにかを仕掛けようとせず感覚にお任せしてボーっとしていると、
そのうち「お役御免」で鎮まるのです。
じゃあ仕掛けずになにをしているのかというと。
ひたすら、待っています。
ただ緩んでくるのを、待つ。
待つだけ。
ひたすら待つ。
待つたか子。
ただ触れて、待つこと。
どれくらいの時間、できますか?
多くの人は、たぶん飽きるでしょう。
数分で。
でも僕は、
同じ部位を1時間でも触れ続けて、
待ち続けることができます。
仙骨だけを90分触れ続けたこともあります。
自慢じゃないですけど。
いや自慢かもしれない。
どっちでもいい笑
すごいテクニックを駆使して短時間でパパパパーンと治療ができる人は、
たくさんいても。
同じ場所にただ触れ続けて変化を待ち続けることができる人は、
たぶんそんなにいない。
僕はそこにすごく価値を感じていて、
だから「手あて整体」なんて店の名前にしています。
待つって、信頼だなぁって。
待つって、愛だなぁって。
待つって、尊いなぁって。
だから僕は、ただ触れて、待ちます。
あなたが緩んでも緩まなくても、
僕は触れながら「その時」を待ち続けます。
***************
・・・みたいな話をしたら、
涙を流されました。
どうやら手あてよりトークの方が効いたっぽい笑
まぁ、どっちでもいいです。
「外から緩めてもらった感覚」ではなく、
「内から自発的に緩んだ感覚」をカラダで覚えて、
その感覚を少しずつ日常の中で思い出すようにしてみてください。
その感覚を思い出しているとき、
思考は鎮まっているはずです。
感覚を忘れたら・・・またきてね♪
最後に。
施術とは関係ないですが、
時間指定で頼んでいた荷物が、
時間を過ぎても届きません。
どうなってんだ、いったい。
(それは待てないのかよ)