こころとからだ

「強すぎる男性性」がたいせつな人を傷つける

男性性と女性性。

性別ではなく、誰の中にもある2つのエネルギー。

男性性は「陽」。

外へ向かう力。

行動する力。

結果を出す力。

そして、「上下」を意識する力でもあります。

一方、女性性は「陰」。

内側を感じる力。

安心する力。

受け入れる力。

そして、「横につながる」力です。

この2つはどちらも必要で、どちらが良い悪いではありません。

ただ、モラハラ気質の人を見ていると、この男性性だけが歪んだ形で大きくなっているように感じます。

「俺が正しい。」

「お前が悪い。」

「言うことを聞け。」

外では驚くほど感じが良く、仕事もできる。

なのに、

一番近くにいる家族にだけ攻撃的になる。

でも、陰陽には一つの法則があります。

「過剰」があれば、必ず反対側には「不足」がある。

つまり、外側で強く見せている人ほど、内側には満たされていない何かを抱えている。

認められたい。

否定されたくない。

見捨てられたくない。

そんな不安を抱えたまま、大人になってしまったのかもしれません。

だから、自分を守るために鎧をまとう。

偉そうに振る舞う。

相手を支配する。

その姿だけを見ると、強い人に見えるかもしれません。

でも、本当は苦しいんですよ。

強く見せ続けなければ、自分を保てない。

勝ち続けなければ、自分の価値を感じられない。

外側で鎧を着込めば着込むほど、内側は少しずつ空っぽになっていく。

だから、一番安心できるはずの場所で、一番大切な人を傷つけてしまう。

モラハラ気質の人は、「上下」の世界で生きています。

勝つか、負けるか。

正しいか、間違っているか。

だから、真正面から正論をぶつけても、防衛本能が働き、余計に戦いモードが強くなってしまうことがあります。

逆に、怯えて従い続けても、支配欲を強めてしまうことがあります。

だから「上下」ではなく「横」の関係を意識してみる。

命令ではなく提案。

説教ではなく共感。

勝とうとしない。

負けようともしない。

ただ、横に並ぶ。

なぜ強すぎる男性性が育ってしまったのでしょうか。

「頑張ったから褒められる。」

「できたから認められる。」

そんな”条件付きの愛”ばかりを受けて育つと、「ありのままの自分には価値がない」と思い込んでしまいます。

だから、大人になっても、仕事や肩書き、成功や評価でしか、自分の価値を感じられなくなる。

外側は立派でも、内側は満たされない。

それが、「強すぎる男性性」を生み出してしまう土壌になっているのかもしれません。

では、どうすればいいのでしょう。

答えは、とても地味です。

内側を満たす時間をつくり、増やすこと。

派手なインパクトのある刺激ではなく、静かで繊細な心地よさをじっくり体感する時間。

夫婦は「どちらが正しいか」を競うでも「どちらが頑張っているか」を争うでもなく、「あなたのおかげで」と伝え合える関係性でありたい。

「お陰様」という言葉には、「陰」という字が入っています。

「陰」が少しずつ積み重なっていくことで、人は安心を取り戻していきます。

強さだけでは、人は幸せになれません。

「ありがとう」

「ごめんね」

「あなたのおかげで」

たいせつな人に感謝し安心させる力が、女性性の力。

まずは自分から、心からの「ありがとう」を、たいせつな人へ伝えてみましょう。