こころとからだ

貧血と無気力

「なんか最近、貧血っぽい症状が出てきたんですよね。」

昨日施術を受けにきてくださった、Mさん。

「しばらく鉄分の摂取を心がけてみたんですけど、変わらないどころか逆に悪くなった感じもあって。」

「貧血の影響なのか、朝もスッと起きられなくなって、なんかヤル気も出なくて。」

なるほど。

教えてくださった自覚症状を参考に、カラダと対話。

貧血といえば「鉄」というイメージがあると思います。

もちろん大事で、鉄の摂取を増やして改善するなら、それでOK。

が、Mさんのように鉄の摂取を増やすだけで改善しない場合に、オススメしたい栄養素が2つあります。

タンパク質とビタミンC。

この2つの栄養素には、鉄の吸収率を高めてくれるはたらきがあるそうで。

ですが、Mさんのカラダはタンパク質にはストレス反応を示しませんでした。

ご本人も「タンパク質は意識的に摂取するようにしています」と。

なので、タンパク質の摂取量を増やす必要はなさそう。

じゃあ、ビタミンCは?

カラダから、ストレス(不足の)反応。

ちなみに、そのビタミンC。

鉄の吸収率を高めてくれる⇒貧血改善が期待できるだけではなく、もうひとつの自覚症状「なんかやる気が出ない」にも関係している可能性があります。

「やる気」って、交感神経なんですよね。

で、交感神経スイッチと関係している主要なホルモンのひとつに「副腎皮質ホルモン」があります。

やる気を出そうとするとき、副腎皮質ホルモンの分泌量が増える。

逆に、副腎皮質ホルモンの分泌量が減ると、やる気が出なくなる。

「頑張りすぎ(交感神経過剰)」の状態が長く続くと、その分だけ副腎皮質ホルモンを多く分泌しなきゃいけなくなり、そのうちホルモンを分泌する副腎が疲れてくる。

すると、副腎疲労⇒副腎皮質ホルモンの分泌量が減り、交感神経スイッチが入りにくくなる=やる気が出なくなる、ということが起こる可能性があるのです。

副腎疲労が起こってしまった場合、まず大事なのは「休養」です。

うちのお客さんでも「とりあえず2-3ヵ月休職してほしい」と感じるような慢性的な副腎疲労状態の方もいます。

ですが、現実的になかなか難しい。

経済的な面はもちろんそうですが、職場に迷惑をかけるとか、自分で自分に休むことを許可できない、とか。

仕事を休むことに不安や焦りや自己嫌悪を感じてしまったら、休職する意味が薄れてしまいます。

なので「休む=リラックス」ももちろん必要なのですが、「それ以外の方法で副腎を元気にする」ことを取り入れる必要性も出てくる。

そのひとつが、ビタミンCの摂取です。

なぜかというと、「ビタミンCには副腎皮質ホルモンの分泌を促すはたらきがあるから」

そして副腎という臓器自体がビタミンCを多く蓄えることで機能を発揮する、といわれているので、副腎疲労状態から抜け出すためにはビタミンCが必要になる可能性があります。

・・・というような話をMさんにすると、「たしかに貧血っぽい症状が出る前に、根詰めて仕事をがんばっていた期間がありました」とのこと。

その「根詰めてがんばっていた期間」に副腎が疲弊して、体内(副腎内)のビタミンCが不足した状態になったのかもしれませんね。

・・・ということで「貧血」も「やる気が出ない」も改善していくためにビタミンCが必要になることがあるのです。

ちなみに、そのビタミンC。

厚労省の推奨摂取量は、1日100mg。

ですが、僕が施術中に感じてきたカラダの反応的には、その10倍以上の1000mg(1g)単位で必要なことが多い。

<そんなに大崩れしているわけではないけど、ちょっと疲れている人>で、1日2-3g(mgではなくgですよ)

<けっこうお疲れ気味の人>で、4-6g

<慢性疲労状態でしんどい人>で、7-8g

<かなり深刻な人>だと、10g以上。

しつこいですが、mgではなくgです。

ちなみにレモン1個分でビタミンCが20mgだそうなので、1g摂るにはレモン50個必要になります。

それは非現実的なので、サプリの力も借りたいといったところです。

ちなみにMさんのビタミンC必要摂取量は、カラダの反応からだと1日3gでした。

その段階で体調の違和感に気づけたのは、素晴らしいことです。

ということで、貧血や慢性疲労(やる気が出ない)でお悩みの方。

ビタミンCをグラム単位で摂取する習慣をつくることで、体調の改善がみられる可能性があります。

ただ!

ビタミンC摂取を増やした方がいいかどうかは、人によります。

摂取するにしても、どんな方法で摂取した方がいいのかも、人によります。

1日にどれくらいの量を摂取した方がいいのかも、人によります。

サプリの種類でも合う⇔合わないがありますからね。

「いまの自分は、ビタミンCは足りているのか?」

「足りないなら、どのサプリから摂取すればいいのか?」

「1日にどれくらいの量を摂取すればいいのか?」

施術の際に質問してくださればチェックできますので、気になる方は言ってくださいね!