こころとからだ

さす九

おととい、東京のサロンで「性のはなし@東京」を開催しました。

特に女性は、性に関してネガティブなイメージが沁みついてしまっている方が、少なくありません。

<さみしい・かなしい・恐怖・怒り・苦痛・我慢・汚い・はしたない・下品・・・>

それらの性に関するネガティブなイメージは、ほとんどが「偏った男性性」によって植え付けられたものです。

そして「それ(偏った男性性)によって女性性が傷ついてしまっている」ということでもあります。

「性」自身の存在の根幹に関わるところなので、そこが傷ついたままだと根本的なところで自己否定をし続けてしまい、自分を雑に扱い続けることになってしまう。

逆にその傷を癒し・満たしていくことで、自分を信頼し、大切にすることができるようになってきます。

ところで、その「性に関するネガティブなイメージ」は、必ずしも性行為によって植え付けられたわけではありません。

ちょっと前に、X(旧Twitter)で「さす九」というワードがトレンドになっていました。

「さす九」とは「さすが九州」の略です。

九州の「男尊女卑エピソード」が、「さす九」というワードとともに投稿されまくっていました。

九州だけじゃなくて沖縄にもあるし、なんなら日本全国あるし、地方・田舎に行けば行くほど根強い傾向かもしれません。

無意識レベルで浸透していて、自分ではそのつもりがなくてもそうなってしまっていることも少なくないと思います。

こんなことを書いている僕にもあるでしょうし、だからこそよっぽど気を付けないと出てしまう、いやよっぽど気を付けているつもりでも無意識レベルで出てしまうのだと思います。

なので、性の講座を通して女性性を大切にする方法を語り体感していただくのは、それを僕自身に沁み込ませるためにもすごく重要なことだと感じています。

「男尊女卑」の価値観が多くの人に無意識レベルで浸透してしまっていて。

しかもそれが男性だけではなく女性にも浸透してしまっていて。

それによって無自覚に女性性を蔑ろにし続けてしまっていることが少なくない。

で、X(旧Twitter)上ではフェミニスト的な皆さんが、「女性を大切にしろ」って男性性的に発信している。

仮にそのフェミニスト的な皆さんの声が通ったとしても「女尊男卑」に逆転するだけで、そこに「上下関係」がある時点で「男性性に支配された社会」なのは変わらない。

それでは根本的な解決にはならないのですよ。

いかに調和できるか、というところが女性性。

比較して争いを生んでいる時点で、男性性。

「女性性を大切にする」というのは「女尊男卑」の社会をつくることではありません。

女性性と男性性の調和がとれるようになること。

女性性が健全に発揮されてこそ、男性性も健全に発揮されます。

女性性が蔑ろにされていると、男性性も歪な形で発揮されてしまう。

女性性が土台なのです。

だからこそ、まずは女性性を大切にすることから。

個人レベルの心身の健康はもちろん、対人関係から社会全体まで、調和をとるためには女性性を大切にすることから。

その土台をすっ飛ばして表面的なアレコレを表面的な方法で変えようとばかりしても、結局根本的になにも変えることができない。

で、こういうことをいくら言葉を使って語っても、結局は体感しないと腑に落ちない。

もちろん言葉(理論)も大事ですが、体感が伴ってこそ、なのです。

だから僕は講座を通して「女性性」を語るだけではなく「体感」していただくことを大切にしています。

言葉で理解するだけではなく、体感覚で表現できるようになりましょう、女性性を。