こころとからだ

対馬丸乗船を回避した少年。

沖縄出張6日目。

今日施術を受けてくださったタカコさん。

沖縄の店を開業した当初から、そして東京移転後も定期的にメンテナンス施術を受けてくださっています。

長く続いているご縁に感謝です。

そのタカコさんのお父様への取材記事が沖縄タイムスに掲載されたそうで、その切り抜きの画像を見せてくださいました。

まず1面に、こんなに大きく。

そして、他面に続く。

学童疎開船「対馬丸」

見聞きしたことのある方も多いかもしれません。

当時小学校低学年だったお父様(安榮さん)は、その対馬丸に乗船予定だったそう。

まだ幼くて状況もわかっていなくて、

「友達と船に乗って遠くへ旅に出るんだ!」

と、ワクワクしていたそうです。

で、出発当日。

安榮さんのお母さんが「やっぱり行かせてはいけない」と荷物を取り戻し、それによって安榮さんも乗船できなくなり。

その後・・・対馬丸は撃墜されてしまい。。。

もしあの時、お母さんが引き止めずに、そのまま乗船していたら。。。

その後の安榮さんたちは、沖縄本島の南部から北部に向けて避難。

裸足で重い荷物を背負って、数十キロの道のりを歩き、歩く。

道中に悲惨な現場をたびたび目撃しながら、自分たちもいつそうなってもおかしくないという恐怖とともに。。。

記事を読んだり、タカコさんから話を伝え聴いたりして、胸に迫りくるものがありました。

想像もできない悲惨な、壮絶な体験。

それを乗り越えてくださった先人たちのおかげで、いまの自分が存在できている。

沖縄に生まれ育つと戦争関連のことは幼少期から教育されます。

なので、とっくにアタマではわかっている。

アタマではわかっていても、そういう情報に触れる機会から遠ざかってしまうと、印象が薄れていってしまう。

だから何度も繰り返し情報に触れ、考える・想像する機会をつくることはとても必要なこと。

特に今回は身近な方(タカコさん)のお父様が経験された話を伝え聴いて、これまでになかったようなリアリティを感じました。

過去に安榮さんの施術もさせていただいたこともあるので、なおさら。

先日の3・11でも、感じましたが。

日頃あたりまえだと思っていることは、実はあたりまえではない。

あたりまえに感じることが多いほど、人は傲慢になっていく。

僕もつい「ないものねだり」をしてしまう欲深い人間ですが、「いまあるもの・あってあたりまえになってしまっているもの」にあらためて感謝をし大切にしようと。

そういう人としての在り方の原点をあらためて突きつけられるような、そんなきっかけをいただいた今回の新聞記事でした。

シェアしてくださったタカコさん、ありがとうございました。

・・・真剣に書いた記事なので、

「安榮さんが対馬丸下船後の疎開先である女の子に一目惚れをして、その女の子がのちに妻となった。」

という話には、ここでは触れないでおきますね。