こころとからだ

自分を守るプログラム

「お腹が空いているわけでもないのに、お菓子を食べはじめたら止まらなくなってしまって、気持ちが悪くなるまで食べちゃうんです。痩せたいのに。。。」

先日お越しいただいたAさん。

そんな自分を責めてしまっているようにも感じました。

カラダから湧き出てくる欲求には、必ず「肯定的意図」があります。

アタマでは「そんなことしたくない、止めたい」と思っていても、カラダには「そうした方がいい理由」がプログラムされていて、スイッチが入ると発動するようになっている。

なにがきっかけでなにを目的にそのプログラムがつくられたのかを、カラダに訊きます。

アタマは忘れていても、カラダにはすべての記憶が残っている。

感覚として。

その感覚とコミュニケーションをとっていく。

「カラダの反応としては3歳くらいの頃に原体験があったような感じなのですが、思いあたることはありますか?」

「・・・ちょうど母からの虐待がはじまった頃です。」

そこから、壮絶な体験の数々を話してくださりました。

「つい食べ過ぎてしまう」と、3歳頃からはじまった辛すぎる経験。

なにが繋がっているのか?

幼児は自立して生きられません。

大人に守ってもらうことでしか、生きられない。

なので、1番身近な大人に守ってもらえないというのは、生命を脅かされるレベルの強烈なストレスです。

常に強烈なストレスに支配されていたのが、お菓子を食べている時だけは少し気を紛らわせることができた。少し安心できた。

そこで得た「束の間の安心感」が「(一時的にでも)ストレスから解放される成功体験」となって記憶に刻まれた。

「ストレスを感じたときはお菓子を食べることで安心する」という「肯定的意図」がカラダにプログラムされたんですね。

そしてそのプログラムは、ストレスを解放したくなったときに発動される。

一生懸命、守ってくれている。

自分を守るためにつくられたプログラム。

敵ではありません。

3歳くらいの頃から日常的に深く傷つけられていた経験。

お菓子を食べている時だけは「束の間の安心感」を感じられた経験。

想像してみてください。

「深く傷ついているのを少しでも癒すためにお菓子を食べている3歳の子」がいたとして。

「カラダに悪いから、太るから、食べるのを止めなさい!」って、そんな鬼みたいなこと言えます?

お菓子を止めさせる前に、傷を癒す方が先じゃないですか。

ということで「まずは3歳のわたしを癒しましょう」と。

「3歳のわたしが目の前にいるとして、なにをしてあげたいですか?」

「肌がガサガサな感じがするので、クリームを塗ってあげたいです」

五行では「ガサガサ=乾く」は「金」

「肌」も「金」

「悲しい」も「金」

きっと「3歳のわたし」が抱えていた「深い悲しみ」を「ガサガサの肌」として感じたのだと思います。

そのガサガサの肌にクリームを塗ってあげることで、悲しみを癒そうと。

その後AさんからこのようなLINEが届きました。

「3歳のわたしにたっぷりクリームを塗り髪の毛を優しくといてあげるイメージをしたら、そのあとに今の自分にクリームを塗り髪の毛をとく時もとっても優しい気持ちでできました。それだけで心身が緩みました。」

「今のわたし」は「過去のわたしの積み重ね」によって、つくられています。

ということは、過去のわたしが癒されれば、今のわたしも癒される。

過去のわたしが癒やされてきたら、過剰にお菓子を食べて気を紛らわせる必要もなくなるかもしれません。

根深く刻まれているので、時間はかかるかもしれません。

が、少しずつ少しずつ、過去のわたしを癒していきましょう。

僕もお手伝いさせていただきます。