こころとからだ

才能を引き出すための、症状。

本日のお客さん。

メジャーリーガー鈴木誠也選手にお顔立ちがそっくりでした。

なので「誠也さん(仮名)」とします。

誠也さん、
四国にお住まいで、
関東の実家に帰省する途中に、
うちの店に寄っていただきました。

頭から腕にかけて、
右側に違和感が。

あお向けに寝ていただき、
脚の動きをチェック。

上げ下げ・開き閉じなどの動き、
右脚に強い制限がかかっていました。

症状として表面化しているのが頭~腕なだけで、
右半身全体の巡りに滞りがある状態。

触れながら、
カラダから伝わってくるエネルギーを感じます。

ただ感じていると、
伝わってくるエネルギーが、
そのうち自然に言語化されてきます。

僕の先入観で判断するのではなく、
カラダから伝わってくるものを感じることに専念。

すると、まず出てきたキーワードが「陰陽」

さらに掘り下げていきます。

左が陰・右が陽。
(たまに逆の反応が出る方もいます)

陰は女性性・陽は男性性。

陰がお母さん、陽がお父さん。

右・陽・男性性・お父さん側の、滞り。

そこまで感じられたところで、質問。

ちなみに質問するときも、
言葉に出す前にカラダに訊きます。

「お父さんのこと、訊いてもいい?」

「いいよ」

ここまでは僕と誠也さんのカラダとの間の、
無言のやりとり。

ここからが、
誠也さんとの言語的やりとり。

「誠也さん、お父さんのイメージって、どんな感じですか?」

一気に顔色が変わる。

「うーん。。。最近はだいぶ変わりましたけど、昔はこわいイメージしかなかったです。」

なるほど。

お父さんへのこわいイメージがカラダの根深いところに残っていて、
右側全体の滞りになり、
それが表面化した症状として頭~腕に出ている。

かもしれない。

経絡でいうと、肝経や胆経に滞りが。

五行でいうと、木気。

「自由にのびのび」

のエネルギー。

特に木気が存分に発揮されるはずの、
子ども時代。

お父さんがこわくて、
木気に制限をかけざるをえなかった。

いま気になる症状が出始めたのが、10歳のころ。

現在30歳の、誠也さん。

20年も。

年代物です。

肝経・胆経に触れながら、
お父さんに関するお話を。

少しずつ少しずつ、
制限が外れてきます。

感覚的に、
施術前の滞りが10だとすると、
6くらいにはなりました。

誠也さん、
生まれ持った気質的に、
木気強め。

施術後にfacebookで繋がり、
投稿をみると、
東京に来る前にヒッチハイクをされていた笑

めちゃ木の人じゃないですか。

めちゃ木の人が、
特に木気旺盛な子ども時代に、
その木を抑制してしまっていた。

強い木を抑制するのですから、
それを上回るかなり強い抑制力です。

そりゃカラダには深くダメージが残ります。

症状って、
弱いところに出るイメージがあるかもしれませんが。

もちろんそれもありますが。

本来は強いはずのところ、
「その人らしさの象徴」みたいなところに抑制がかかると、
それが症状として出てくることがあるんですよね。

症状って、

「悪いもの」

と、捉えられがちですが。

誠也さんの右側の症状。

僕には「悪いもの」とは感じられなかったのです。

具体的な症状は、「震え」だったのですが。

頭~右腕の、震え。

僕には、
滞った木気を巡らせようと、
カラダが一生懸命動いてくれているようにしか感じられなかった。

幼少期に深く抑圧された、木気。

それでも木気を発揮して生きるのが、
誠也さんらしい生き方。

だから、その抑圧をなんとか解こうと。

誠也さんのカラダは、
「震え」を起こして、
なんとか木気を巡らせようとしてくれている。

そう感じました。

そう伝えました。

この症状は、悪いものではない。

カラダはカラダなりに、
いまの状況で最善を尽くしてくれているんだと。

誠也さんが誠也さんらしく、
日々を過ごせるように。

この震えのおかげで、
ヒッチハイクができたのかもしれない。

うちみたいな一般的には怪しい整体に、
行ってみようと思えたのかもしれない。

悪いものだと思って、
悪いものを鎮圧するように、
治そうとするのでなく。

カラダの意図を汲み取って、
尊重しながらカラダと対話して。

そして、
どうなれば震えなくて済むようになるのか。

それが腑に落ちたら、
自然に症状は落ち着いていくと思います。

その症状は、
誠也さんの才能を引き出すために、
起こっている。

のかもしれない。

もしそうだとしたら。

ありがたいですね。

ありがとうカラダ。

・・・その後、誠也さんから連絡が。

「実家に到着しました。
父とお酒を交わすことができました!」